プラダ2は香港興行が約2.4億円(元の価格1,200万香港ドル / 参考レート1香港ドル=20.027円)を突破した。続編は初作へのオマージュを随所に配し、往年のファンの共感を誘う。
冒頭からのオマージュ
映画冒頭、アン・ハサウェイ(Anne Hathaway)が演じるアンドレア・サックスが鏡の前で歯を磨く場面が登場する。このカットは初作の象徴的なショットを踏襲しているが、今回は電動歯ブラシを使っており、時代の変化と小さな進化を示している。

プラダ2の小ネタ一覧
水色のセーターが復活
ラストでアンドレアが再び「Runway」の職場に戻る場面で、水の噴水から歩いてオフィスに戻るシーンがある。これは初作で彼女がパリを去る際に携帯を噴水に落とした出来事への呼応である。彼女が着ている水色のセーターは、初作のセーターを改装したもので、時間の経過と心情の連続性を象徴している。

青いベルトの再登場
序盤、メディアの授賞式へ向かう途中の公園の屋台で、店主が青いベルトを紹介する場面がある。これは初作でミランダ・プリーストリー(メリル・ストリープ)が編集会議で二本のベルトを比べる描写へのオマージュであり、服飾の選択にまつわる葛藤を繋げる演出となっている。

名台詞の再提示
アンドレアが出社した翌日、ミランダの第2アシスタントであるチャーリーが「A million girls would kill for this job」と口にする。アンドレアはその台詞に聞き覚えがあると応じるが、これは初作でエミリーが語った台詞への参照である。英語の台詞は引用される一方で、日本語では「この仕事のためなら百万の女の子が何でもする」と意訳できる。
コートを自ら掛けるミランダ
ミランダが自分でコートをクローゼットに掛ける場面がある。アシスタントのジン・チャウに理由を尋ねると、苦情があってもうコートを投げ渡せないためだと説明される。これは初作でミランダがコートやバッグをアシスタントに投げる日常的な所作を変化させた設定であり、職場のルールや時代の変化を示す描写である。

ミランダの表情で意思表示
デザイナーのオフィス訪問で、モデルが極端な装飾を付けた衣装を着ると、ミランダが口をすぼめて不満を示す。この「口をすぼめる」表情は初作にもあった象徴的な反応であり、デザイナーたちは即座に修正を迫られる。評価の決定権が誰にあるかを視覚的に示す演出である。

社員食堂でまずスープを飲む習慣
アンドレアとナイジェルが社員食堂で食事する場面では、まずスープをすくって飲む動作が描かれる。初作でもアンドレアがスープを飲んで水色のセーターにこぼしてしまう場面があり、今回の再現は細部への配慮を示している。

衣装の借用シーンの“格上げ”
ミランダの海辺の邸宅での週末招待では、ナイジェルから休暇用の服を借りる場面がある。今回の「Runway」のワードローブは以前よりも大型の店舗のように整備され、衣装借用シーンはスケールアップしている。注目は主に、劇中で最も印象的な一着がガブリエラ・ハースト(Gabriela Hearst)の2025年春夏コレクションのカラフルなチェック柄サンドレスである点だ。アンドレアはそのドレスを汚してしまい、観客はその後の処理を気にする演出となる。

No.6の呼び名
アンドレアが初出社の際、ナイジェルが彼女を「No.6」と呼ぶ小さなやり取りがある。これは初作でアンドレアが6号サイズの服を着ると自称したエピソードへの言及であり、キャラクター間の記憶の継続性を示す演出である。
車内での本音の対話
危機処理後、ミランダとアンドレアが再び車内で腹を割る対話をする場面が描かれる。ミランダは、アンドレアが買収案件に尽力したのは自己実現のためでもあると指摘する。これは初作のラストでのやり取りを反復しつつ、互いの関係性の深化を示す重要な場面である。

「共有の炭水化物はカロリーがない」
エンディング近く、アンドレアとエミリーが食事をする場面で、サーバーがパンの籠を出すとエミリーが手を伸ばす。エミリーは「Shared carbs have no calories」と冗談めかして言う。初作での「I mean, you eat carbs, for Christ’s sake!」という台詞と対になるこの一言は、キャラクターの変化と連続性をユーモアで伝える。

以上は本作で確認できる主なイースターエッグである。プラダ2は細部で初作を参照しつつ、登場人物の成長と時代の変化を丁寧に描いている。気付かなかった場面があれば、ぜひ再視聴で探してみてほしい。


