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ゾイ・ラムのZlism展が香港で開催

ゾイ・ラムこと林雅儀(りんがいぎ / ゾイ・ラム)は、都会の単調な日常に彩りを添える幻想世界を描くイラストレーター兼デザイナーである。

ファッションデザインに携わって10年以上を経た彼女は、ある段階で従来の仕事に物足りなさを覚えたという。そこから自身の好きを優先し、個人ブランドを立ち上げて国際の舞台へ踏み出した。

併せて絵を描くことにも立ち返り、独自の「Zlism」と名付けた奇趣あふれる星の世界を創造した。作品は香港内外の展覧会で発表されている。

本稿は、ゾイ・ラムが荃灣(ツェンワン)に構える制作拠点の取材をもとにまとめた。彼女自らスタジオを案内し、キャンバスから街頭へ広がる創作の軌跡を語ってもらった。

ゾイ・ラムの「Zlism」とは

作家名の「Z」と「L」に「ISM」を組み合わせて生まれたZlismは、彼女が愛する自然や奇妙なキャラクターを詰め込んだ架空の星である。

そこは現実に縛られない空間で、画筆を通じて自由に登場人物や風景を生み出せる場所だとゾイは説明する。作品群は見る者に快活さと安らぎを与えることを意図している。

ゾイ・ラムのスタジオ内観、植物と作品が並ぶ

スタジオは小ぶりだが、緑の鉢植えや模型、絵具が整然と並び、壁面は彼女の手で彩られている。木製の作業台や小さな陶芸スペースも備わり、平面と立体を行き来する制作環境が整っていた。

制作の特徴と表現

ゾイ・ラムは明るく鮮やかな色彩を好む。色が第一印象で観る者の心を動かすと考え、素材を問わず絢爛な調色で作品を仕上げるという。

Zlismのキャラクター画、鮮やかな配色が特徴

代表的なキャラクター「條條(ティウティウ)」は、作家自身の内面の投影でもある。彼は作品の中で旅を続け、見る人それぞれの内面世界と出会う触媒となる。

壁画と立体制作への展開

ゾイはこれまでに建物の外壁を彩る大型壁画にも携わってきた。大きな面積に描くことで通行人の足を止める効果を期待しているという。

壁画制作の様子、色彩豊かな大作の一部

近年は陶芸にも取り組み、電窯やろくろを導入した。縫製の経験を生かして布製の立体人形も制作し、平面とは異なる表現の可能性を追求している。

コミュニティ活動と慈善

ゾイは創作活動と並行して地域のワークショップや義教にも力を入れている。作品の一部を寄付した経験がきっかけとなり、福祉団体や難民、少数民族の支援活動に参加するようになった。

コミュニティワークショップでの制作風景

小さなメモに書かれた感謝の言葉が、彼女にとって何よりの報酬だと語る。互いの交流が創作を育てると実感しているという。

展覧会と販売情報

今回、ゾイ・ラムはフランスのブランドagnès b.と連携し「星辰引路 異想啟航:Zoie Lam多媒體藝術展覧」を開催している。会場では約20点の作品が並ぶ。

展覧会会場で展示された作品の一例

会場では限定デザインのグッズを慈善販売し、その収益は地元の保護犬ボランティア団体に寄付される予定だ。ゾイ自身も保護犬の飼い主であり、支援に強い思い入れを持っている。

展覧会情報
会期:即日より5月1日まで
時間:午前11時〜午後8時30分
会場:agnès b. RUE DE MARSEILLE 生活旗艦店(尖沙咀、K11購物藝術館 G26、G28 & 119店)

香港は国際的な芸術発信地の一つであり、地元作家の受け入れも進んでいる。ゾイは自身の作品が美術館という伝統的な場で紹介されることに感謝していると語った。

取材・執筆:Ruby Yiu
映像編集:Fai Wong
カメラ:Kason Tam、Fai Wong、Alvin Kong
写真:Kit Chu
デザイン:Michael Choi
特別協力:Zoie Lamagnès b.

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