浮世絵をテーマにした撮影で、張蔓莎(ちょう まんさ / サブリナ)は新世代の創作観と音楽について率直に語った。
浮世絵が映す日本の美意識
撮影当日は香港の最高気温を記録する猛暑だったが、サブリナはボブウィッグを着けて《神奈川沖浪裏》の舞台セットで数時間にわたり撮影に臨んだ。彼女は浮世絵について「公衆の場でもよく見かける、親しみやすい芸術」と述べた。
彼女は幼少期に宮崎駿のアニメで日本文化に親しんだと語った。宮崎駿は明治期の新版画運動を牽引した吉田博(よしだ ひろし / ヒロシ・ヨシダ)の影響も受けていると指摘される。
花道と茶道がもたらす創作の集中
サブリナは花道を〈瞑想に近い行為〉と表現した。花を一つずつ選び配置する作業は、短時間で終わらない繊細な実作業だという。
「花にはそれぞれの美と意味があり、組み合わせで別の表現になる」と語った。彼女は花道や茶道のような集中する時間が、創作の療癒になると説明した。

音楽活動と「剎那」のインスピレーション
今年リリースしたデビュー曲は彼女自身の作曲による《剎那的》だ。その歌詞は恋の一瞬を切り取ることをテーマにしていると説明した。
サブリナは三曲を連続して発表しており、《到時見》《未算壞》なども短期間でリリースした。彼女は「剎那」は一瞬で消えることを指すのではなく、初期の恋愛感情が生む幻想を描こうとしたと語った。
浮世絵の画家が大山や大海の一瞬の壮麗を描いたように、現代の歌い手も旋律と歌詞で私的で共感を呼ぶ風景を作る。その点で彼女は自分の歌作りを“名所絵”になぞらえた。

創作がもたらす解放感と日常の観察
日常の些細な出来事が彼女の創作の種になるという。友人の一言や建物の後ろの階段で聞く生活音が作品の着想になると語った。
サブリナは、創作を止めると抑圧を感じるとも述べた。作品を発表することで他者と感情が共有され、自分の内面が軽くなるという。
創作が行き詰まるときは敢えて別の行動を取り、新しい刺激を取り入れることで再び筆が進むと説明した。

影響を受けた映画作家と美意識
サブリナは女性監督の映像表現に強い関心を示した。特にソフィア・コッポラの繊細で叙情的な美学が創作に影響を与えたという。
彼女は『ロスト・イン・トランスレーション』『ヴァージン・スーサイズ』などの物語表現と衣装の使い方を高く評価した。映像のトーンや美術が自身の音楽制作にも影響すると述べた。

王菲らから受けたファッションの影響
サブリナはヴィンテージやレトロなスタイルを好むと語った。MVではVivienne Westwoodのアーカイブのコルセットを着用したという。
影響源としては母親の服の好みを挙げたほか、王菲(おうひ / ワン・フェイ)の「自分をよく理解した上で選ぶ装い」も憧れだと述べた。

今後の展望と創作への姿勢
サブリナは音楽に集中して作品を積み重ねていく意向だと語った。目標は段階的に達成していきたいという慎重な姿勢を示した。
インタビューの最後に、彼女の務実な態度が人気を支えていると感じた。次回はどのような“浮世絵的”幻想風景を歌や映像で描くのか注目したい。
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エグゼクティブプロデューサー:Angus Mok
プロデューサー:Gin
写真撮影:lambiseverywhere
ガファー:dun_l
アシスタント:ttxchong
ビデオ撮影:lai.tsz.chung
スタイリング:Lois Leung
スタイリングアシスタント:Tamia
メイク:@manmanflm
ヘア:@nickienick @Orient4
取材・文:Meiji Ray
衣装提供:Miu Miu, Gucci, Louis Vuitton, Versace, Burberry


